2015年11月01日 (日) | 編集 |
昨日の 『 しやがれ 』 の即興劇について、こんな
感想を書いてる方がいたので、アップします。
今週の 『 嵐にしやがれ 』 でゲストの生瀬勝久さんが
持ち込んだ企画で、嵐のバラエティ底力を見たと思ったので
この感動を伝えたい。
生瀬さんが持ち込んだ企画は俳優さんらしく 「 インプロゲーム 」
というもので、ペアを組み、最初と中間と最後 ( オチ ) に
必ず言わなければならないセリフという縛りをクジで決め、
その間のストーリーを二人で演じながら ” 即興で ”
埋めていく、というものでした。
もちろん事前に打ち合わせはできないので、演じながら
相手の出方を読みつつ2人で息を合わせてオチに
向かって話しを転がしていかなくてはならないわけで、
最初にチャレンジした櫻井・相葉ペアは、相葉くんが
独自に ( 「 相葉ワールド 」 の中では筋が
通っているらしい ) 定めたオチへの道筋を櫻井くんが
途中から追えなくなって焦るという場面があり、ゲームの
難しさを物語っていました。
( という意味では、テレビ的には完璧に模範的な
” 最初のチャレンジャー ” だった )
凄かったのは二番手だった二宮・松本ペアの演技。
では詳細を追っていきましょう。
くどいようですがこれ、即興でやっているんですよ。
即興の縛りである事前に決められたフレーズは以下のみっつ。
最初の台詞 : 「 なんじゃこりゃああ 」
中間の台詞 : 「 やれるもんならやってみな! 」
最後の台詞 : 「 少しも寒くないわ 」
( これを引いた松潤が 「 俺、ミュージカルはいやだよ 」
と気弱そうに言っていたので、この時点では最後のアナ雪を
受けてそのまま歌として演じるという可能性を考えていた
のかもしれません )
このインプロゲームにはもう一つ縛りがあって、それは警官
( 松潤 ) と一般の人 ( 二宮 ) という役割があること。
松潤は警官のコスチュームを着ており、舞台は交番のセット。
以上の設定でインプロがスタート。
松潤ポリスがいる交番に、ニノが最初の台詞
「 なんじゃこりゃああ 」 を ” 腹部を押さえて ”
叫びながら入場してくる。
松潤は 「 大丈夫ですか? 」 と心配するそぶりを
見せつつも、密かに ( ニノの不審者っぽさにビビって? )
後ろの手を拳銃を入れたホルスターに伸ばしている、
というギャグ。
そして腹部を押さえていたニノ、
「 すいません、トイレ貸してください 」 と警官に頼む。
「 なんじゃこりゃああ 」 からの暗黙の連想
( もちろん 『 太陽にほえろ! 』 の松田優作が
腹部を撃たれたシーン ) を逆手にとったギャグ。
トイレからしばらくして戻って来たニノ、実はトイレの
他にも相談があったのだと松潤警官に語る。
彼女の羽織りものが盗難にあったのだという。
ニノ 「 かなり ” 大きいサイズ ” だから
そんなもの盗まれる?って思ったんですけどね 」
松潤 「 はい、じゃあ調べてみますね 」
書類に記入して帰ろうとしたニノ、思い出したように
「 … そういえばさっきトイレに行く時に見かけたんですが、
あの奥の方に掛けてあったやつ、どこで手に
入れたんですか? 」
なんとここから話が急展開、彼女の盗まれた羽織りものが
実は交番に隠されており、ニノはトイレに行ったことで
偶然それを発見。
盗難の犯人は警官である松潤なのでは?と疑いを
かけるのだ。
( 最初の 「 トイレを借りる 」 というギャグが、単なる
台詞の消化ではなくきちんと伏線として生かされている
事に注目 )
ニノ 「 例えば警官を訴えることってできるんですかね? 」
松潤は 「 私は警官ですよ?!私は公務員なんですよ?! 」
と権威を盾にしたギャグで応戦、冒頭の怪しげな一般人
( 不審者 ) と警察官という役割の図式がここで一気に転覆
しそうになっている危機を強調してみせる。
そして松潤 「 ( 警官の私を訴えるということを )
やれるもんならやってみなさいよ! 」
と綺麗に設定フレーズに流れ込む。
松潤は潔白を主張し、もう一度奥へ行って本当に彼女の
ものだったか確認してこいとニノを誘導する。
再度奥へ行って戻って来たニノ、
「 これ、俺の彼女のマニキュアですよね? 」 と
マニキュアを手にして戻って来る。
松潤警官は緊迫してニノに詰め寄り、あわやニノ危険か、
とミスリードさせたところで一言、 「 それ、私のなの 」
ニノ 「 でも 「 サチコ 」 って確かに俺の彼女の
名前が書いてありますよ 」
松潤 「 私、お店ではサチコって名前なの 」
松潤は盗難と目された羽織りものをニノに投げる
松潤 「 持って行きなさいよ! 」
松潤 「 少しも寒くないわ 」
つまり、フィジカルに 「 ( 疑惑の具現化である )
羽織りものを脱ぎ捨てても寒くない 」 という事が、
アナ雪の分析的な文脈 「 クローゼット ( ゲイ )
からのカミングアウト 」 という事にそのまま
かかっている。
生瀬さんも 「 よくできていた、インプロとして
高度だった 」 と褒めていましたが、そう、何度もいうけど
これ2人の掛け合いの即興なんですよ ( すごい )。
2人の中でどういう意思の疎通が、どういう心理的
駆け引きがあったかの真実は知る由もありませんが、
私には二宮くんが最初にわざわざ 「 盗難された彼女の
羽織ものは ” 大きなサイズで ” 」と言った時点で
実はラストへの筋道のヒントを ( ひょっとしたらニノ
自身も無意識で? ) 僅かなシグナルとして松潤に
送っていたのでは?とも思えます。
そうだったとしてもそうじゃなかったとしても、とにかく
2人の咄嗟の機転とセンスに関心しきったのでした。
いやあすごい。
これを書いた方がどういう方かはしりませんが、こんなに
熱く語って褒めてくださってるので、アップしました。
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