嵐の二宮和也君が大好きな 主婦のひとりごとです。
空想科学研究所
2016年04月05日 (火) | 編集 |

空想科学研究所というサイトで、 『 暗殺教室 』 を変わった視点で

考えています。





『 暗殺教室  』の殺せんせーをなかなか暗殺できなかったのは

なぜ?



ついに終わってしまったなあ、 『 暗殺教室 』 。

なんとも刺激的なタイトルの作品で、最初はいったいどうなることかと

思ったが、予想を裏切るハートフルな学園ドラマだった。

や~、終わり方も感動的だったな ~。


ジーンとしていないで、物語を振り返ろう。




『 暗殺教室 』 の幕開けは、衝撃的だった。

ニュースは伝える。

「 月が!! 爆発して7割方蒸発しました! 」 。

その直後、椚ヶ丘中学校3年E組に、謎の生命体がやってきて

「 私が月を爆った犯人です 」

「 来年には地球も爆る予定です 」

「 君達の担任になったのでどうぞよろしく 」

と挨拶した。

この生命体は、自分に地球を破壊する力があることを示すために、

月を破壊してみせたらしい。

地球の破壊を宣言した生命体に対し、各国政府は攻撃を試みるが、

弾丸を撃ち込んでも体内で溶かされてしまうし、生命体はマッハ20の

速度で移動できるから、戦闘機もミサイルも通用しない。


その状況に対し、生命体は

「 それでは面白くない 」

と考え、3年E組の担任となって、生徒たちに自分を暗殺するチャンスを

与えることにしたのだった。

それでも暗殺はうまくいかず、生徒たちは 「 殺せない先生 」

という意味で 「 殺せんせー 」 と呼ぶようになった。

殺せんせーは、ときに厳しく、ときに優しく、暗殺の手ほどきをしながら

生徒たちと心を通わせていく …… 。


注目したいのは、殺せんせーの移動速度が 「 マッハ20 」 だったこと。

なかなか暗殺できなかった最大の要因は、この能力であろう。




マッハ20とはどれほど速い?


というわけで、本稿では殺せんせーの移動速度を考えたいのだが、

その前に、科学的に気になってたまらない問題がある。

それは 「 月が爆発して、7割方蒸発 」 したという現象だ。


マンガのコマを見ると、月には巨大な球面状の穴が開き、立体的な

三日月の形になっている。

爆発して蒸発した結果こうなったとしたら、その爆発は月の中心を

やや外れたところで起きたのだろう。

月の7割を蒸発させるエネルギーとは、ビキニ水爆40兆発分! 

同じエネルギーを地球で爆発させた場合、地球そのものを破壊

することはできないが、地球を生物の暮らせない不毛の惑星に

変えられる。

恐るべきことだ。

この月爆発事件の真相は、マンガ本編を読んでいただくとして、

では月の7割を破壊しただけでは、地球に実害は出ないの

だろうか?


いちばん大きく影響されるのは潮の満ち引きだ。

地球の潮の満ち引きは、その3分の2が月の重力、3分の1が

太陽の重力の影響だから、月が現在の3割になったら、潮の

満ち引きの高低差が現在の半分ほどに減るはずだ。

これによって、かろうじて残っている干潟の面積は半分になる。

また、瀬戸内海などの内海では、海水の出入りが半分になり、

その結果、海が汚れやすくなって、おいしいカキも、タイも、

カタクチイワシも取れなくなるだろう。

わー、それは残念。やっぱり月を壊しちゃいかんのである!


…… と、ずっと気になっていたことが書けたところで、

ここからが本題。

殺せんせーの最大の脅威は 「 マッハ20 」 という

スピードだった。

マッハ20とは、そもそもどういう速度なのか。


マッハとは、音の速さの何倍かを表す単位だ。

音速は気温が上がるほど速くなり、地球の平均気温に近い

15℃のとき、秒速340m。

するとマッハ20とは、秒速340m×20=秒速6800m

=時速2万4500㎞。

東海道新幹線の86倍、ジェット旅客機の29倍、

ライフル弾の7倍!


この猛烈なスピードを活かして、殺せんせーは悠々自適の

教師ライフを送っていた。

朝のホームルームの前にはハワイで英字新聞と飲み物を

買ってきて、昼休みは中国の四川に麻婆豆腐を食べにいき、

放課後にはニューヨークで大リーグ観戦。

椚ヶ丘中学が東京にあるとすれば、各地までの所要時間は、

ホノルルまで15分10秒、四川省の省都・成都まで8分5秒、

ニューヨークまで26分36秒、地球の裏側のリオ・デ・ジャネイロ

さえも45分25秒!

殺せんせーにとっては、この広大な地球は庭みたいなものなのだ。


周囲の動きがスローに見える


こんな殺せんせーにとって、生徒たちの攻撃はどれほどの効果が

あるのだろうか。

マッハ20とは、100mを0秒0147で駆け抜けるスピードだ。

一般人なら15秒ほどかかるから、殺せんせーは人間の

1千倍も速いということだ。

すると、他の動作のスピードも1千倍、それを支える反射神経や

思考速度も1千倍と考えるべきだろう。

殺せんせーにとって、生徒たちの攻撃はスローモーションの

ように見えるはずだ。



たとえば生徒たちは、殺せんせーの細胞を破壊できるナイフや

BB弾を渡されていた。

エアガンの発射速度は、秒速80mほどだから、BB弾も同じだと

したら、殺せんせーには秒速8㎝に見える!

生徒たちは、朝のホームルームで殺せんせーに向けて一斉射撃を

行っていたが、生徒たちとの平均距離を5mとすると、殺せんせーには

62・5秒かかって飛んでくるように感じられるのだ。

なんと1分以上。

軽く準備運動してから避けたって、余裕で間に合いますな。


また、殺せんせーは赤羽業 ( カルマ ) という生徒に、その驚異の

スピードを見せつけた。

殺せんせーは授業中の暗殺を禁止していたが、業はそれを破り、

黒板に向かっている殺せんせーに、いちばん後ろの席からエアガンを

向ける。

引き金を引こうとした業の右手には、いつの間にか殺せんせーの触手が

まとわりつき、指が押さえられていた。

殺せんせーは何事もなかったかのように振り向いて

「 …… となります。

ああカルマ君、銃を抜いて撃つまでが遅すぎますよ 」 。

そして 「 ヒマだったのでネイルアートを入れときました 」 。

見ると、業の左手の爪には、手の込んだネイルアートが施されていた。


これはスゴイ! 

人間が何かをしようと決めてから実際に行動を起こすまで、0・1秒

かかるといわれている。

業も 「 撃つぞ 」 と決めてから引き金を引くまでの0・1秒を

狙われたのだろう。

殺せんせーにはそれが1千倍の100秒に感じられる。

それだけの時間があったら、指を押さえることなど簡単で、

ゆっくりネイルアートを施す時間も …… うーん、これは

あるかなあ?

調べてみると、ネイルアートには1時間はかかるという。

1時間は3600秒だから、0・1秒の3万6千倍。

1千倍の動きでは、これはちょっと難しいかもしれません。


どうしたら暗殺できるか?


連載中、筆者もどうすれば殺せんせーを暗殺できるか、いろいろ

考えてみた。

頼りになるのは、殺せんせーの細胞を破壊するBB弾だ。

これを、エアガンで打つなどという生易しい殺り方ではなく、教室の

天井から豪雨のように落とすとしたら ……?


計算してみると、ああっ、ダメだ!

 殺せんせーの頭上1mから落とした場合、BB弾が殺せんせーの

頭に触れるまで0・45秒。

これも殺せんせーにとって、BB弾の落下は450秒=7分30秒も

かかるノンビリした現象なのだ。

落ちてくるのに気づいてからトイレに行って帰ってきても、まだ

逃げる余裕がある!

それなら、この宇宙でいちばん速い光、しかも破壊力を持つ

レーザー光線を浴びせたら? 

その速さは、空気中の音速をもとにするとマッハ88万!


…… いや、それでもダメだ。

人間には、行動を起こすまでの0・1秒がある。

秒速6800mで動ける殺せんせーは、その間に680mも

迫ってくる。

つまり、それ以上離れた場所から撃たなければ指を押さえられて

しまうわけで、そんな遠いところからでは、こっちの狙いが定まらない!


こんなふうに 『 暗殺教室 』 には、自分だったらどうするか ……

と考える楽しみもあったのだがなあ。

終わってしまい、本当に残念。

でも、とても面白く、素敵なマンガでした。





いやぁ、面白い視点でした。



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