嵐の二宮和也君が大好きな 主婦のひとりごとです。
ドラマ 「 赤めだか 」 が評価されたのは!?
2016年12月03日 (土) | 編集 |


  

 今年の 「 東京ドラマアウォード2016 」 のグランプリ、


「 放送文化基金賞 」 ドラマ部門の最優秀賞などを受賞した、

ドラマ 「 赤めだか 」 ( TBS、2015年12月放送 )。




原作は、立川談春さんが書いた自伝的エッセイです。

ドラマでは、ある少年が談志師匠のもとに弟子入りし、落語家修業に

励む日々が描かれていました。


先日、4日 ( 日 ) 放送予定の 「 TBSレビュー 」 の収録が

あり、ドラマ 「 赤めだか 」 について、以下のような話をしてきました。



● このドラマの何が評価されたのか

まず、実在の “ 天才落語家 ”  立川談志と、 “ 人気落語家 ”

立川談春の2人の軌跡を、 「 物語 」 「 ドラマ 」 という

かたちで見せてくれたことです。


また、キャスティングの妙とも言うべき、ビートたけしさんと二宮和也さんが、

それぞれ自分の個性を生かしながら、実在の人物を巧みに演じていて

見応えがありました。


実在の人物をドラマで扱うのは、結構難しいのです。

以前、プロデューサーとして、女優の夏目雅子さんを主人公にした

ドラマ ( 「 人間ドキュメント 夏目雅子物語 」 )を制作した

ことがあります。


主演は、オーディションで選んだ、当時まだ新人だった夏川結衣さんです。

その時、夏川さんには、夏目雅子さんの映画やドラマを見ないように

してもらいました。

似せようとするのではなく、自分なりの雅子を演じて欲しかったのです。


ドラマが放送された直後、お元気だった雅子さんの母・小達スエさんが

電話を下さって、 「 なぜ夏川さんは、うちの雅子の癖まで知ってるの? 」

と驚いていました。

脚本をひたすら読み込んでいた夏川さんに、夏目雅子が降りてきたのかも

しれません ( 笑 ) 。


たけしさんの談志師匠も、二宮さんの談春さんも、それに近いことが

起きていたのではないでしょうか。



● ドラマとしてどこが優れているのか

何より、間近で見た 「 立川談志 」 が描かれていることです。

そして、ひとりの少年が落語家という特殊な職業人になっていく、

その過程。


外からはうかがいしれない、落語界という、いわば < 異界 >

の内側を垣間見ることができました。


特に、そこで展開される 「 人間模様 」 や、師匠である談志さんと、

( 原作者の ) 談春さんをはじめとする弟子たちとの

「 人間関係 」 がリアルに、そして生き生きと描かれています。


一般社会 ( 家庭や会社 ) とは異なり、過剰なまでに濃密だったり、

理不尽だったりする、 「 師匠と弟子=師弟 」 と呼ばれる関係が、

とても興味深かったです。


中でも、香川照之さんが演じる志の輔さんが言った、

「 俺たちは談志を親に選んだ 」 という言葉が印象的です。

師匠が弟子を決めるのではなく、弟子が勝手に弟子になる。

この人が師匠だと決める。

「 ああ、そういうことか 」 と思いました。


同時に、 「 一生頭の上がらない存在を持っていることの幸せ 」 を、

このドラマから感じました。


また、芸能評論家や放送局の人間など、原作にはなかった人物や

エピソードの挿入によって、より奥行きのあるストーリーになっています。

師弟物語、成長物語、教育物語、仕事物語、芸能物語など、いくつもの

見方ができるドラマでした。



● 演出として注目したこと


談志師匠という人物や、落語 ( 落語界 ) というこのドラマの前提に

関する配慮です。


立川談志を知っている人、ファン、知らない人、落語が好きな人、

そうでもない人など、幅広い視聴者が、それぞれに楽しめるような

工夫がしてありました。


その上で、談志師匠の人となりや、落語に対する思いなどが凝縮された、

印象的な言葉やエピソードを各所に散りばめていました。


たとえば、 「 落語は人間の業 ( ごう ) の肯定である 」

「 俺は俺、弟子は弟子。 それが立川流だ 」 といったセリフが、

物語の中で納得できるものとして生きていました。


さらに、カーペンターズから忌野清志郎まで、音楽を有効に使って、

常に80年代という時代の雰囲気を感じさせてくれたことも、よかったです。



● 「 赤めだか 」 は、いまのドラマになにを提起するのか


ドラマについて、以下のようなことを再認識させてくれました。

( 1 ) 「 恋愛 」 や 「 事件 」 ばかりが、ドラマチックな物語では

     ないこと。

( 2 ) 描かれた人間、そして人間関係の中に、 「 ドラマ 」 が

     あるかどうか。

( 3 ) フィクションであっても、現実や実社会が、きちんと投影されていること。

( 4 ) 作り手の中に、登場人物たちへの “ 興味 ” 、 “ 共感 ” 、

     “ 愛情 ” などがあること。

いまテレビドラマでは、複雑なもの、難解なものが敬遠される傾向があります。

それは私たちの日常が、あまりに混沌と不条理の中にあるためかもしれません。


その意味で、不条理や、面倒臭さの価値を見直したくなるような物語が支持され、

評価されたことは、ドラマの幅を広げることにつながると思います。




碓井広義 | 上智大学文学部新聞学科教授 ( メディア論 )


2016年12月3日 2時52分配信



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