2017年05月21日 (日) | 編集 |
とんでもない毒舌を吐く一方、ふとした折に見せる優しい心根(こころね)に
ホロリとさせられることがある。
タレント、大竹まことだ。
文化放送 「 大竹まこと ゴールデンラジオ! 」 ( 月~金 後1:00 )
のパーソナリティーとしても人気。
その中の名物朗読コーナー 「 大竹発見伝~ザ・ゴールデンヒストリー 」
は聴いていて突然、目頭が熱くなるときがある。
番組が2007年5月にスタートしてから、今年で10周年。
それを記念して、このコーナーが6月23日、CDブックとして扶桑社から
発売されることが決まった。
「 人の数だけ物語がある 」 をテーマに、大きな反響を呼んだ15回分を
厳選して収録するという。
その中の一つに 「 鉄道少年 」 というタイトルの実話がある。
神奈川・江ノ島電鉄の運転手になることを夢見た16歳の
新田朋宏 ( にった・ともひろ ) 君の話だ。
母親の命も奪った拡張型心筋症という心臓の難病で入院し、
闘っていた。
しかし、 「 ( 運転士になる ) 時間はない 」 というのが
主治医の判断だった。
それを知った朋宏君を支援する団体から、江ノ電の総務課長に
「 少年の夢をかなえていただけないか 」 という手紙が届く。
ある日、運転士の制服を着た車いすの朋宏君は念願の運転席へ。
万一のために、無人駅にも駅員が立ってエールを送る中、
全長10キロの列車の旅を楽しんだ。
朋宏君は車両の検車区間で実際の運転も体験。
その4日後に息を引き取ったという。
運転士になる夢を朋宏君がかなえて、今年で19年目。
当時の総務課長だった人は新入社員が入るたび、朋宏君の
話をして
「 こんなに江ノ電を愛してくれた子がいるんだ。
私たちは襟を正して仕事しよう 」
と語りかけるという。
朋宏君も天国できっと喜んでいるに違いない。
仕事とは何か、生きるとは何かと、記者も思わず、わが身の
至らなさを反省するこの名物コーナー。
世の中には美化されて鼻白む話も多いが、大竹の淡々とした
語りにも説得力がある。
これぞラジオ魂ともいえる発掘実話は、今後も楽しみにしたいし、
夏の海風香る江ノ電にまた乗りたくなった。
良い話ですね。
亡くなった少年もさぞかし嬉しかったことでしょう。
清らかな気持ちになりますね。
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