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嵐の二宮和也君が大好きな 主婦のひとりごとです。
紅白見ての意見
2018年01月01日 (月) | 編集 |

『 紅白 』 復活!? ~ 内村光良×二宮和也×有村架純も

好評だが真の勝因は音楽 “ ドキュメント ” バラエティー


2017年の大晦日に放送された第68回 『 NHK紅白歌合戦 』 は

面白かった。


去年の惨状と比べ、 “ 復活 ” と思えるような出来だった。

総合司会・内村光良の安定感、二宮和也の臨機応変ぶり、

有村架純の初々しくも毅然とした仕切りも素晴らしかったが、

何より演出が音楽 “ ドキュメント ” バラエティとして

光っていた。

各種データも使いつつ、何故そう感じたのかを論じてみたい。



視聴率の傾向


1951年にスタートした 『 NHK紅白歌合戦 』 は、1963年に

81.4%の歴代最高を記録した ( ビデオリサーチ社・関東地区 ) 。

以後80年代まで70%台以上を出し続ける “ お化け番組 ” 

として、大晦日の定番となった。


ところが80年代後半に視聴率は一挙に急落し、50%を

割り込むようになった。

いわゆる歌謡番組が視聴率を獲れなくなった時期に符号

している。

TBS 『 ザ・ベストテン 』 は89年に終了、日本テレビ

『 歌のトップテン 』 が90年に終了しているように、この時期は

歌謡曲が冬の時代を迎えていた。


その後90年代は50%前後で踏ん張っていた。


ところが2000年から03年にかけじり貧となり、04年に一挙に

40%を割り込んだ。

この年は 『 紅白 』 の担当プロデューサーによる制作費

不正支出をきっかけに、NHKでさまざまな不祥事が

明るみに出た年だ。

『 紅白 』 の下降傾向に、NHKへの逆風が重なり、

あたかもダウンバーストに煽られたかのような下落だった。


それでもその後10年あまり、視聴率は40%前後で何とか

踏ん張って来たように見える。


最悪だった 『 紅白2016 』


『 紅白 』 に危機感が高まった06年、日本テレビは

『 絶対に笑ってはいけない 』 を裏にぶつけてきた。

その年にいきなり12%と好成績をおさめたが、その後1

3年まで右肩上がり傾向となり、15~17年も17%台と

安定している。

『 紅白 』 に対する唯一のライバルと言っても過言で

ないだろう。


では両番組を実際に見た人達は、どんな評価を下して

いるだろうか。


データニュース社 「 テレビウォッチャ 」 の視聴動向

調査がある2012年以降で比較すると、満足度3.6前後で

推移する 『 笑ってはいけない 』 が毎年上を行っていた。

『 紅白 』 は3.3前後で推移しており、毎年0.3ほどの差は

かなり大きい。



特に 『 紅白2016 』 の評価は、3.12と例年より0.2ポイントも

下がってしまった。

和田アキ子・伍代夏子・藤あや子などベテラン勢が落選したが、

これには賛否両論あり決定的とは言えない。

16年の最大の話題、解散したSMAPが出演せず、 “ 主役不在 ” 

という面は要因として否めない。


しかし最大の敗因は、作り物の演出がスベッたり、グダグダ

したりした点だろう。

タモリとマツコ・デラックスが 「 入場を拒まれた夫婦役 」 で

何度か寸劇を見せるが、多くの視聴者は何処に連れて

いかれるのか “ 置いてけぼり ” 感を抱いてしまった。


映画 『 シン・ゴジラ 』 とのコラボが目玉の一つとなったが、

必然性が感じられず興ざめという視聴者が少なくなかった。


ハーフタイムショーで初出場を果たしたピコ太郎は、代表曲

「 PPAP ( ペンパイナッポーアッポーペン ) 」 を披露した。

そして新曲を歌い始めたが、途中で唐突に切られてニュースに

切り替わってしまった。


さらに嵐・相葉雅紀と有村架純の司会もチグハグな感じが随所に

露呈。

特に相葉のアタフタぶりが目立ってしまい、放送終了後に

『 ポンコツ司会者でした 』 と自ら漏らすほどだった。



『 絶対に笑ってはいけない 』 との比較


過去5年を 『 絶対に笑ってはいけない 』 と比較してみよう。


まず視聴度合いを比較すると、両番組とも全体の半分未満しか

見ていない視聴者が4~5割に達し、長時間の番組をきちんと

見ていない視聴者が多いことがわかる。

別のことをしながらの “ ながら見 ” だったり、両番組や他の

裏番組とザッピングしながらの視聴がかなり多い。


ただし 『 笑ってはいけない 』 の視聴度合いは5年間ほとんど

変わらないのに対して、 『 紅白 』 は次第に 「 ほぼ全部見た 」 

人が増えていく。

16年は42%に達し、5年間で10%も増えている。

『 紅白 』 をしっかり見る人が増えているのだろうか。

その割に評価が低いのは何故か。

答えは視聴者の年齢構成にありそうだ。



男女年齢別の構成で比べると、 『 笑ってはいけない 』 は少し

1層 ( 20~34歳 ) が減っているが、大きな変動ではない。

ところが 『 紅白 』 は、5年間で1層が6%減り、3層 ( 50歳以上 )

が6%増えている。

同期間の人口動態以上に、 『 紅白 』 は高齢化している。

若年層の 『 紅白 』 離れがかなり進んでいたことがわかる。


つまり高齢視聴者の増加に支えられ、 「 ほぼ全部見た 」 人が

増えていた。

NHK制作陣がベテラン勢を落選させ、出演者を若返らせていたにも

関わらず、その意図通りには見られていなかったのである。


満足度での明暗


そして視聴者の満足度。

やはり 『 笑ってはいけない 』 は、5段階評価の構成が5年で

大きく変わっていない。


「 マンネリ化してきたものの、やっぱり爆笑 」 44歳男

「 毎年恒例で見てますが今年も大笑いできました 」 42歳女

「 何時もながら、ばかばかしいのが良い 」 70歳男

「 いつも同じパターンで飽きてしまうところがありつつも、

やっぱり面白かった 」 35歳女


日テレは90年代の 『 電波少年 』 を代表に、ドキュメン

トバラエティを進化させてきた。

用意された過激で過酷な企画に、出演者が体を張って

挑戦する模様に密着したバラエティだ。


『 笑ってはいけない 』 も既に10年以上大晦日に放送され、

“ マンネリ ” と感じている人は少なくない。

それでも爆笑して、ついつい見てしまう人が多く、視聴率も

満足度も安定している。


一方 『 紅白 』 は60年以上続く日本一の長寿番組だ。

相変わらず男女が点数を競う “ マンネリ ” の極みと

なっている。

「 ほぼ全部見た 」 にも関わらず、厳しい評価を下す人が

多いの特徴となっている。


「 観るものなかったので 」 62歳女

「 面白くなかった 」 62歳男

「 結構な俳優陣を使ってまでゴジラのくだりを入れる必要が

あったとは思えない 」 41歳女

「 演出が残念 」 31歳男

マンネリ化した音楽バラエティとしては、進化の方向をどこに

持っていくのか、厳しい状況に立たされていると言えよう。



ツィッターのつぶやき


ところが 『 紅白2017 』 は、新しい可能性をみせてくれた。


ヤフージャパン社のリアルタイム検索で 『 紅白 』 を調べると、

放送中に多くのつぶやきがあったとわかる。

そして放送終了後もつぶやきの余波はなかなか途切れなかった。

やはり番組の影響力が如何に大きいかだ。




「 紅白オープニングかっこよかったー! 」

「 ウッチャン、お疲れ様でした。素晴らしい司会っぷり。

久しぶりに安定した紅白が見れました 」

「 ニノお疲れさま!!! 去年のリベンジができて良かった~! 」

「 今回の紅白はおもしろかった 」


つぶやきの内容も、好意的なものが多い。

同社が分析する 「 感情の割合 」 でも、放送中は12%が

ネガティブであるものの、65%がポジティブだ。

好意的なつぶやきが5倍強に達している。

これが放送終了後になると、9倍に増える。

番組の余韻に浸る人が多かったようだ。



音楽 “ ドキュメント ” バラエティの可能性


今回の勝因は、従来の “ 音楽バラエティ ” から、意図した

意図しないかかわらず “ ドキュメントバラエティ ” の要素が

増えた点だろう。


まずオープニング。

司会3人がオープンカーに乗り、ハチ公前の交差点を通過する。

当日5時以降の収録と思われるが、生っぽさは好感が持てる。


続くグランドオープニングで、センター街初め渋谷の各所で出演者が

1カットずつ登場する。

CG合成だが、演出は魅力的だ。


とまあ、ここまでは思いっきり作り物の世界。

さらにウッチャンが 「 NHKゼネラル・エグゼクティブ・プレミアム・

マーベラス・ディレクター 」 として度々コントに登場するが、

「 NHKなんで 」 と何度も呟く、公共放送を逆手にとった演出も

笑えた。

最初の登場で悪者4人と闘うシーンで、 「 忖度 」 を倒してしまう

辺りも皮肉たっぷりで爆笑だった。


しかし作り物より楽しめたのは、ドキュメント性だった。


まず三山ひろしが歌っている間に、けん玉でギネス世界記録に挑戦した

シーン。

124人が連続で成功すれば世界記録だったが、なんと前奏中に14番が

早々に失敗してしまう。

いやはや紅白大舞台での緊張感がよく伝わった。



緊張感と言えば、三浦大知の無音シンクロダンス。

音楽のない中で本人とダンサーが生で一糸乱れず踊るシーンは凄い。

他にも水森かおりの千手観音ダンス、郷ひろみと登美丘高校ダンス部、

乃木坂46とバナナマン・日村、平井堅と義足のダンサーのコラボは

ドキュメント性が高かった。

ハーフタイムショーで渡辺直美が全身波状津波のようなダンスを

見せたが、これも圧巻だった。

続くブルゾンちえみがオースティン・ホフマンと登場し、いきなり

噛んでしまった辺りも、大舞台の生放送ならではのご愛敬。


極めつけは内村光良×欅坂46のコラボで、過呼吸で倒れてしまった

子がしっかり映る辺りはドキュメントバラエティの極みといえよう。

惜しむらくは、進行が何事もなかったかの如く次に行ってしまう

辺りだ。

こうした予定調和の意識を打破できると、 『 紅白 』 はまだまだ

進化すると確信する。


いずれにしても、司会陣は頑張った。


バナナマンが担当する紅白裏トークチャンネル席に、ウッチャンが

訪ねた時の一コマ。

「 着替えが多くてあわただしいだよ。

総合司会って何なんだ 」

とぼやく辺りもさすがだ。

舞台裏をリアルに伝えている。


二宮の臨機応変ぶりも脱帽だ。

WANIMAの演奏準備が手間取り、FDが 「 もっと伸ばせ 」 と

合図を出しているのに気づかず、内村が

「 それでは準備の方、できましたでしょうか 」

と言ってしまった。

間髪を入れずに二宮が一言加えて3秒の間を持たせる。

去年のグダグダ感は、今年は大幅に解消されている。


他にもPerfumeの渋谷駅前高層ビル屋上からの中継、

X JAPAN・YOSHIKIのドラム復活、卒業となるAKB48の

渡辺麻友の歌い終わりでのマイクを置くシーン、安室奈美恵の

25年のドキュメントに続くHEROの熱唱など、今回は本物の

強さが随所で見られた。


視聴率や満足度はまだ出ていないが、きっと好成績につながって

いるだろう。

その年の本物を集めて、ガチで演出すると、60年以上続く

マンネリ感を超えて面白い番組になる可能性を見せてくれた

『 紅白2017 』 。

見逃してしまった人は、録画かVOD

( NHKオンデマンドあるいはアクトビラ ) で見返すことをお勧めしたい。



鈴木祐司 | 次世代メディア研究所長/メディアアナリスト/津田塾大学研究員


1/1(月) 13:02
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